2025年4月17日

近視の抑制治療について

小児の近視が増加しています

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近年、スマートフォンやタブレット、パソコンなどの使用が日常化し、「近くを見る」時間が増えたことにより、小児期からの近視が急増しています。
特に小学生〜中学生の間は、身体と同じように眼も成長しやすく、近視が進みやすい時期です。
「1年ごとに眼鏡の度数が上がってしまう」「黒板の文字が見えづらい」などのご相談が増えています。
放っておくと『強度近視(−6D以上)』『将来的な眼疾患(網膜剥離、緑内障、黄斑変性など)』
になってしまうケースもあり、リスクを高めてしまう場合があると言われています。

近視進行の抑制に点眼が注目されています

そこで注目されているのが、近視進行を抑制する治療です。
従来は海外輸入品または院内調合品となっており、製品安定が難しい製品でしたが
2025年4月より参天製薬社より販売を開始したことで、当院でも取り扱いを開始します。
臨床研究では、アトロピンという点眼薬を低濃度で使うことにより、
小児の近視進行をゆるやかに抑える効果があることが報告されています。
アトロピン成分を含む「リジュセア点眼液0.025%」は、近視進行抑制を目的に開発された点眼薬で、
「0.025%」という濃度は、副作用が少なく、かつ近視進行を抑える効果が期待できるよう調整されています。

リジュセアミニ0.025% 料金

riju.png1日1回/就寝前に点眼します
 〇・・・ 1セット 円
 〇・・・ 2セット 円
 〇・・・ 3セット 円
※公的医療保険が適応されない自由診療です
※医療用医薬品の処方には医師の診察が必要です
※定期的な通院(1ヶ月目安)が可能な方のみ処方となります
※副作用等で治療中止においても返品・返金はいたしかねます

アトロピンの特徴

臨床研究により、リジュセアのような低濃度アトロピン点眼は、
年間の近視進行量を平均30〜60%程度抑制できるという報告もあります。
(効果には個人差があります)
特に、進行の速い学童期に継続して点眼することで、
将来的な強度近視の予防に貢献することが期待されています。

アトロピン点眼はこんな方におすすめ

  • 6歳〜15歳程度のお子さま(特に近視が進行しやすい時期)
  • 両親が近視で、進行を心配している方
  • 毎年メガネの度数が大きく進んでいる
  • まだメガネは不要でも、学校検診で視力低下を指摘された

アトロピン点眼の注意点

  • ・近視進行抑制予防であり、視力を回復するものではありません
  • ・自由診療となり、医療保険適用外です
  • ・点眼を忘れず、毎晩継続的に行うことが重要です
  • ・点眼開始後も、定期的な視力検査と医師の経過観察が必要です
  • ・副作用は少ないとされていますが、「まぶしさ」「ピント調節の違和感」を稀に感じることがあります

近視抑制に役立つ日常生活ポイント

  • スマホ・タブレット・ゲームなど「近くを見る時間」を減らす
  • 散歩や運動など、屋外で過ごす(毎日2時間以上が目安)
  • 家の中の明るさ・姿勢・距離を整える
  • 睡眠をしっかりとる(8時間以上が目安)
  • 定期的に眼科で視力チェック
使用上の注意
  • 1日1回就寝前の使用を厳守してください(大量の点眼、回数を増やすとリスクが高まります)
  • 薬を保管する際は添付書類の通り遮光袋に入れ、日の当たらない涼しい場所で保管してください
  • 使用中にかゆみ、痛み、しみるといった症状がある場合は使用を控え、必ず受診をお願い致します

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参考資料

子どもの近視とは?監修
東京科学大学 眼科学分野 教授
大野京子 先生
参天製薬 発行
子どもの近視とは?

2025年4月 8日

求人情報

現在求人は行っておりません。求人実施の際はホームページ、ハローワーク、indeed等でご案内いたします。

2025年3月19日

4月 診療日のご案内

いつも当院をご利用いただきありがとうございます。
さき眼科クリニック
2025年4月の診療案内のご案内です。
患者様にはご迷惑おかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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お気軽にお問い合わせください。

医療法人佳辰会 さき眼科クリニック
072-453-6001

電話受付時間:8:30~16:30 

2025年3月12日

硝子体(しょうしたい)手術について

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硝子体(しょうしたい)は眼球内部の大部分を満たしている無色透明のゼリー状のもの(透明なゲル)です。
役割としては、眼球の形を保つと同時に、入ってくる光を屈折させます。
硝子体が、混濁(濁ること)や、炎症を持続させたり、網膜を強く牽引(引っ張ること)で
硝子体混濁(こんだく)・硝子体出血
網膜分離症
黄斑部疾患(黄斑円孔、黄斑前膜など)
糖尿病網膜症、網膜剥離
などの疾患を引き起こします。

以下の症状を感じた方はご相談ください。

  • 視力が急に落ちたと感じる
  • 光の点滅が気になる
  • 視界が霞んで見える
  • 視界がゆがんで見える
  • 視界に見えない(見えづらい)部分がある
  • 目の前に何かが飛んでる様に見える

治療方法について

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1 目にしっかりと局所麻酔を施します
2 目の白目部分に「約0.4mm」の極小の穴をあけます
3 穴を通して器具を使い、手術を行います

硝子体手術費用の目安

硝子体手術の目安(片目) 1割負担の方 約50,000円
3割負担の方 約150,000円
  • 費用は目安としてお考えください。
  • 手術内容によって、目安よりも増減することがあります
  • その他、手術前の診察料などの費用が発生いたします。
  • 白内障手術も同時に実施する場合は別途費用のご案内となります
  • 同月内で手術する場合は限度額が適用になる場合があります。詳しくはお問合せください。

高額医療費制度が適応になります月に一定の金額を超えた場合に、その超えた金額が払い戻される制度です。
詳しくは「お住まいの市町村役場」または「保険証の発行元」へお問い合わせください。
また、生命保険が給付出来る場合があります。
詳しくは「自身が加入されている保険会社様」へお問い合わせください。

手術の流れ

Step1  一般検査・散瞳による検査
硝子体手術が必要かどうかを判断します。高血圧・糖尿病・心疾患等の持病をお持ちの患者様は、かかりつけの先生と連携して手術の了承を得ていただきます。
↓
Step2  手術説明・点眼説明
点眼薬や手術当日・手術後の生活の注意点などを丁寧にご説明いたします。
↓
Step3  手術開始
手術は20~60分で終了します(患者様や症状によって差があります)。 0.4mmの穴を通して手術を行う為、患者様に安心・低侵襲な手術となっています。
↓
Step4  手術後
手術後の注意点やお薬について説明した後、当日中にご帰宅いただけます。回復が必要な方は、別室のリカバリー室で少しお休みいただく事も可能です。

網膜・硝子体に関する様々な病気

近視性牽引黄斑症(網膜分離症)
強い近視の方は眼が前後に長い方が多く、網膜が牽引(引っ張ること)されやすい状態です。
牽引されると網膜が分離し『網膜分離症』が起こり、この病気が進行すると『網膜剥離』となります。
網膜の中心部は脆弱で、ここに穴ができると『黄斑円孔網膜剥離』と呼ばれる治療困難な状態になります。
これらの疾患をまとめて『近視性牽引黄斑症』といいます。
網膜・硝子体手術により分離や剥離の改善を目指します。

網膜剥離
加齢や強い衝撃が加わることが原因で網膜が剥がれてくる疾患です。
網膜に穴があく事で網膜剥離に進行する場合もございます。
 〇硝子体が網膜の間に入り込んで徐々に剥がれる『裂孔原性網膜剥離』
 〇糖尿病網膜症などが原因でおこる『牽引性網膜剥離』
 〇ぶどう膜炎などが原因でおこる『滲出性網膜剥離』  があります。
網膜・硝子体手術により視力改善を目指します。

糖尿病網膜症
糖尿病患者様で発症することが多い病気です。
 〇網膜血管がいたみ、血管から血液成分が濾出する『単純網膜症』
 〇網膜血管のいたみひどくなり、血管が詰まってしまう『増殖前網膜症』
 〇新生血管や増殖膜が、硝子体まで症状が及ぶ『増殖網膜症』
などが代表的な疾患です。
血糖が高い状態が続くことで網膜の血管から血液・水分が濾出され、「視界の障害」「視力が低下」が生じます。
症状末期になるまで自覚症状がない事も多く、眼科受診が遅れることがほとんどです。
自覚が出て、気づいた時には病気は進行しており、最悪の場合は失明することもあります。
定期的に眼科を受診し、眼底検査などを受けることがとても大切です。
硝子体内注射や網膜・硝子体手術により視力の維持を目指します。

網膜静脈閉塞症
網膜の静脈が流れにづらくなる病気で、高血圧や動脈硬化によって起こることが多いです。
心臓に戻る静脈の血流が滞ると、血管から血液・水分が濾出し、「眼底出血」「網膜浮腫(むくみ)」を起こすようことがあります。
眼底出血や浮腫が重症になると、視力は低下し、さらに放置すれば回復が難しくなります。
硝子体内注射や網膜・硝子体手術により視力の維持を目指します。

硝子体出血
網膜の血管が切れるなどして出血し、硝子体中に血液が溜まる病気です。
眼から入る光が出血により網膜まで届かないことで視力障害がおきます。
硝子体出血は、網膜裂孔・剥離、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、網膜動脈瘤破裂、加齢黄斑変性などが原因となっていることが多いです。
網膜・硝子体手術により視力の改善を目指します。

黄斑円孔
硝子体が網膜を牽引(引っぱる)ことで、黄斑部の中心に「あなが開く」病気です。
あなは小さい事が多いが、黄斑は「物を見る機能」の最も重要な役割を果たす部分なので
 〇視野の中心がゆがんで見える
 〇視界が暗く感じる
 〇眼が見にづらくなる  などの症状が現れます。
眼の打撲などが原因で起こる場合もあります。
網膜・硝子体手術により視力機能の回復を期待します。

網膜裂孔
網膜と硝子体が強く癒着(ひっついている)事で、網膜の一部が裂けてしまい、あなが開いた状態が『網膜裂孔』です。
この病気は、やがて『網膜剥離』に進行することもあります。
「レーザー手術で治療する方法」と、「網膜・硝子体手術で治療を行う方法」があります。

網膜前膜(黄斑上膜)
網膜に、加齢とともに「自然に剥がれるうすい膜(残存硝子体皮質)」が、そのまま部分的に残る場合があります。
このうすい膜が網膜の表面でさらに老化を続けることで厚くなって収縮し、やがて網膜に障害を引き起こします。
 〇視力低下
 〇視野のゆがみ などが見られ、放置をすると徐々に悪化する場合があります。
黄斑前膜は、加齢以外に「目のけが」「網膜剥離の手術」「その他の網膜の病気」が原因で生じることもあります。
また、健康な人でも起きる可能性がある病気でもあります。
網膜・硝子体手術により進行を予防します。

2025年3月10日

3月 診療日のご案内

いつも当院をご利用いただきありがとうございます。
さき眼科クリニック
2025年3月の診療案内のご案内です。
患者様にはご迷惑おかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

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お気軽にお問い合わせください。

医療法人佳辰会 さき眼科クリニック
072-453-6001

電話受付時間:8:30~16:30 

2025年2月21日

よくある質問

視力が落ちた気がします。原因は何ですか?
視力低下の原因は、近視・遠視・乱視・老眼の進行、眼精疲労、ドライアイ、白内障・緑内障などの多くの原因が考えられます。詳しく検査をして原因を特定することが大切です。お気軽にご相談ください。
コンタクトレンズや眼鏡の処方はできますか?
視力検査を行い、患者さんの目に合ったコンタクトレンズや眼鏡の処方箋を発行しております。初めてコンタクトを使う方には、装用指導がございますので、事前にご連絡(072-453-6001)をお願いしています。
目が乾きやすい、ゴロゴロする、目がかゆいなどの原因は?
ドライアイの可能性があります。点眼薬や生活習慣の改善で症状が和らぐこともあります。
かゆみ等については花粉症やアレルギー性結膜炎の可能性があります。アレルギー検査や適切な治療を行えますので、ぜひご来院ください。
眼科ではどんな検査をしますか?
視力検査、眼圧測定、眼底検査、角膜や水晶体の状態を調べる検査など、症状に応じた検査を行います。検査内容は事前に患者様のお困りごとを伺い、医師と相談しながら決めます。
目がかすんで見えにくいのですが、大丈夫ですか?
かすみ目の原因には、ドライアイ、白内障、乱視の変化、血糖値の影響(糖尿病)などが考えられます。継続する場合は早めの受診をおすすめします。
緑内障は自覚症状がありますか?
初期の緑内障は自覚症状がほとんどありません。しかし、進行すると視野が狭くなっていきます。40歳以上の方は定期的な検査を受けることをおすすめします。
飛蚊症(視界に黒い点や糸のようなものが見える)が気になります。受診したほうがいいですか?
加齢による生理的な変化の場合もありますが、網膜関連の病気が原因のこともあります。急に症状が増えた場合は、早めに受診してください。
また、散瞳(さんどう)検査といい、目の瞳孔(黒目の部分)を目薬で広くし、眼底撮影をする場合がございます。この場合、眩しい状態が4~5時間続くため、自身で運転して帰宅することが困難な場合があります。
送迎やタクシー等、公共交通機関をご利用いただくか、当院で十分な休憩をとってからご帰宅いただくようお願いしています。
子どもが目を細めてテレビを見ます。近視でしょうか?
近視の可能性があります。視力検査を行い、眼鏡が必要かどうか判断します。成長期のお子さんは視力が変化しやすいため、定期的なチェックをおすすめします。 当院では視能訓練士(ORT)が常時勤務しているため、安心してご相談ください。
スマホやパソコンを長時間見ると目が疲れます。どうすればいいですか?
目の疲れを防ぐために「1時間ごとに10〜15分の休憩をとる」「意識的にまばたきを増やす」「適切な照明環境を整える」などの工夫が大切です。症状が続く場合はご相談ください。

受付に関する質問

診察の予約は必要ですか?
当院では「予約優先制」としています。予約無しで来院いただく場合、通常よりお待ちいただく場合がございます。予約の可否や方法についてはお電話(072-453-6001)またはWEB診療予約にてご予約ください。
保険証や医療証は毎回持参する必要がありますか?
初診・月初め・保険変更時に必要となります。 マイナンバーカード(マイナ保険証)または保険証、各種医療証をご持参お願い申し上げます。
初めての受診時に必要なものは何ですか?
保険証(マイナ保険証でも可)、医療証、お薬手帳、紹介状(ある場合)など。 直近の健康診断の結果や、採血検査をされた方は検査結果を持参ください。
診察の順番は予約の方が優先ですか?
当院では予約優先制で案内しています。検査時間や検査項目の兼ね合いや、救急対応を要する患者様がいる場合、順番が前後しますことご了承ください。

会計に関する質問

クレジットカードや電子マネーは使えますか?
診療費に対しては現金支払いのみとなっております。コンタクトレンズや医療化粧品(ZO SKIN)は現金またはクレジットカード決済を選択いただけます。
お薬は院内処方ですか?院外処方ですか?
原則院外処方となっております。手術前に使用する目薬など特定のお薬は院内処方になります。当院処方箋の有効期限は"4日間"となります。
領収書や診療明細書は発行してもらえますか?
診療当日に「診療明細書兼領収証」をお渡しさせていただいております。別日に再発行を希望する場合、事前にご連絡お願い致します。
医療費控除や診断書等の書類はもらえますか?
書類の発行は可能です。種別や内容によって文書料としての費用が変動しますので、事前にご相談ください。また、書類作成に数日お時間いただく可能性がございます。あらかじめご了承くださいますようお願い申し上げます。
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